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抵抗の役割の理解のために電圧調整器を作ってみましょう

前のページで、理論や計算は知っておくと便利だということと、そして、抵抗器の役割は、「電圧降下と電流の調整」ということを紹介しました。

回路図などをみると、下のような回路部分をしばしば見かけます。

これは、入力された電圧を、適当な電圧に下げるとともに、その最大電流の制限するための回路として考えると、抵抗器の役割がわかりやすいと思います。

抵抗器の使い方

つまり、この回路では、抵抗1と抵抗2で「出力端子」に流れる電流量を制限しており、また、抵抗1と抵抗2の比率で、目的の電圧に下げて出力している回路です。

例えば、トランジスタのベースやオペアンプに、大きな電流を流すのは良くない場合などで、このような回路で電流制限と電圧調整を行います。

これが「抵抗器」の基本的な使い方です。

ここでは、これを理解するために、簡単な電圧調整器を作って、電流や電圧についてみてみることにします。

このHP記事では、5Vの電源を常時に使っていますが、この電圧調整器は、5V以下の電圧に下げて、何かの実験をしたい場合などに使用できるものです。

例えば、トランジスタのベース電圧を変えて、コレクタ電流の変化を見たい場合などに、すぐに使えるものを考えてみました。

作ったのは、このような電圧調整器です

ここでは 半固定抵抗器で電圧が変化するようにしています。 そしてさらに、ブレッドボードで使いやすいように、端子にピンを加工しています。

簡単に作れて役に立つ、電圧調整器

電圧調整器の回路

これを回路図にかくと、こんな感じになります。

この電圧調整器を5Vの電源で使うと、ボリュームを回せば、0.5V~5Vの電圧が取り出せる … という簡単な道具です。

ここでは、電源電圧5Vに対して、 1/10~1/1 の、約0.5V~5Vの電圧が取り出せます。

これを使うと、低周波発振器の出力電圧を調整したり、常用の電源の5Vより低い電圧を使う目的に使うことができますね。

そこで、電圧や電流について考えていきましょう

オームの法則から、この回路に流れる電流の最低電流は、I=E/R=5/(5000+500)から、1mA の電流に制限されることが分かります。 また、ボリュームを最小にすると、 5/500から、最大10mA の電流が流れます。

つまり、抵抗の大きさで流れる電流が制限されます。

ただし、もしも、もっとたくさんの電流を流したい場合は、考えることがでてきます。

例えば、最低で10mAを流したいなら、500Ωの半固定抵抗器と50Ωの固定抵抗器を使えば良さそうですが、しかし、抵抗器の許容電力の問題があるので、取り出す電圧によって、流せる電流は、むやみに大きくできないので注意しましょう。

半固定抵抗器の許容電力は、大きくても 1/8W程度 のものですから、5Vで使うなら、0.125W/5V≒0.005A(=5mA)以下のものに限定されます。

抵抗器の容量があるので、大きな電流を流すのことはダメです。

半固定抵抗や可変抵抗の許容電流は小さいものなので、たくさんの電流を流すためには、分流器などで対応する方法は考えられますが、このHPの記事などでは、大電流を使うことがないので、ここでは深入りしません。

これなら簡単に作れますので、同じようなものを作ってみるといいでしょう。

もしも、きっちりとした固定抵抗がなくても、それなりに電圧調整機として使えますから、このようなものを作っておくと、ちょっとした用途で使えて便利です。

このように、「ちょっと何か変わった実験をやってみよう … 」というときに、オームの法則や抵抗の合成の考え方などを知っていると対応できることもあります。

そして、さらに、こういう道具を作ってみると、電圧や電流を変える … というイメージがわかってきます。

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電気の基礎知識を知らなくても遊べる けれども、知っていると便利

このHPでは、難しい理論などを使わないで、電子工作を楽しむのが目的ですが、「オームの法則」や電気の基礎は、難しいものではないので、順次に覚えていくことをおすすめします。

私のオームの法則の覚え方は E=IR (いー・いこーる・あいあーる) と覚えています。

電圧=電流x抵抗 の式を変形すると、電流=電圧/抵抗 となって、電流量が計算できますから、「オームの法則」は、使えるようにしておくと便利です。

「オームの法則は常に正しい!」とする決まりがあります

つまり、オームの法則は常に成り立っているとしないと、前に進めないのですが、さらに、下のこともあわせて暗黙の約束事項になっていますので、知っておきましょう。

1)テスターで測った電圧値や電流値は「正しい」とする
2)導線の抵抗は考えない、また、抵抗の温度変化も考えない
3)電源や抵抗器などの誤差は無視する

このようにしてしまうと、間違った結果が出そうな感じを持つかもしれませんが、趣味の電子工作では論文を書くこともないので、これでも充分に通用しますし、誤差が多くてに困るということもありません。

上で出てきた「電力」もよく使いますから、覚えておきましょう

電力(W:ワット)=電圧(V:ボルト)x電流(A:アンペア) です。

この電力は、「発熱による危険性」と関係するので、意識しておきましょう。

電流が流れると「熱」が発生します。

これを『電流の熱作用』と言うのですが、電流を流すためには電圧が必要なので、熱の大小は電力で考えるとイメージしやすいでしょう。

熱については、本文中では、「手で触って確かめる」ということも大切です。

また、オームの法則の V=AR などから、 W=A2R=V2/R などに変形して計算できるので、これらを知っておくと、危険対応などを考える時に役に立ちます。

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抵抗の合成についても、たまに使います。知っておくと便利です

実験で、手持ちの抵抗器がない場合は、直並列にして間に合わせることもでてくるでしょう。

このときも、許容電力に注意する必要がありますが、結構使う場面もあるので、知っておきましょう。

1)直列

直列合成抵抗

2)並列

並列合成抵抗

並列の計算は大変そうですが、1kΩの抵抗器を2つ並列にすると、500Ωになる … ような覚え方でいいのです。

また、回路に流れる電流と電圧について、直列の場合は、回路に流れる電流が等しい、並列の場合は、各抵抗器に掛かる電圧が等しい ということを使うことがよく出てきます。

これは、各ページで出てきたときに説明しますが、キルヒホッフの法則などで説明されると難しいので、このように覚えておくと便利です。

まとめて勉強したい方は、前のページ(→こちら)で私が読んでいる書籍を紹介しています。参考に。

理論や計算を学ぶのは抵抗があるかもしれませんが、知っておれば便利です。「楽しむこと」がメインの電子工作ですが、計算や理論は「道具の一つ」と考えて、必要になった時に勉強するといいでしょう。もちろん、知らなくても、楽しく遊べます。