計算や理論と聞くと毛嫌いする人も多いと思います。
もちろん、このHPにある程度の内容では、それらを知らなくても電子工作は楽しめますから、必要性が出た時に勉強すればいいので、無理に勉強する必要もありません。
このHPで紹介している内容の多くは、メーカーのデータシートにある内容ですから、何かをするときには、データシートをみて、そのままを真似ればいいのですから、それで十分楽しめます。
… ですが、理論などは、ちょっとプラスして「何かをしてみたい」という時に役に立ちます。
だから、頭の片隅に置いておいても無駄ではありません … ということを紹介します。
私も、趣味の電子工作をはじめてから、「なぜ?」と思うことが多くなり、下に紹介する本で勉強しなおしたのですが、直流関連の基礎、オームの法則、抵抗値の合成、電気の基礎などは、記事を書く上で、意外と役に立ちました。
私自身は「ともかく、やってみる」派ですので、考えるよりも、実際に、回路を組んで確かめていただきたいと思いますが、余裕が出た時に、勉強し直すのもいいものです。
こちらのページの、5000円で揃える部品・工具があれば、簡単な回路が組めます。これを使います。
まず、私の読んだ本を紹介します
私の場合は、HPの文章を書くためもあってこれを購入しましたが、結局のところは、150ページのうちの1/3の直流関係だけを一通り勉強しただけで、3章からの交流理論はGIVE UPしています。(笑)
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価格:2200円 |
このHP記事を書いていて、「単位と記号」「オームの法則」「抵抗の接続」「キルヒホッフの法則」「電力と電力量」などは、かなり役立っています。もちろん、中学時代に習ったはずですが、忘れていました。
何よりも、抵抗器というものがよくわからなかったのですが、この本で、「電圧降下と電流の制限に使うもの」ということがわかって、それで、元が取れたと思ったくらいです。
ここでは、「私がよくわからなかったことや勘違いしていたこと」を紹介していますので、おさらいをしてみてください。
回路中の抵抗は、電圧降下と電流の制限のために使う
次の図は、①がつながっていない「開いた回路」で、②で、電流が流れる「閉じた回路」です。
開いた回路でも、しっかりと電圧だけはかかっている
青字は「呼び値」、オレンジ字はテスターでの実測値です。

電子工作では、電流計や電圧計は、回路に影響しないものと考えます。電圧計には電流が流れないと考えますし、電流計での損失はないと考えます。 そしてまた、「オームの法則は常に正しい」と考えることも必須です。
そこで、①は、電流が流れていない回路になっています。
つまり、抵抗のあるなしに関係なく、電圧降下なしの、電源電圧そのままの電圧がかかっていることに注目ください。
このことを、私は理解できなかったのですが、実際に測ってみてわかりました。 わかった人はいいのですが、一度やってみてください。
ここでは5Vですが、100Vの家庭用のコンセントのプラス側に触れて感電するのは、高電圧がかかっているためで、ビリビリするのは、電流が体内を通ってアースに電流が流れるためです。
身体の平均抵抗値が1.5kΩ程度(状態で変わります)と言われますが、100Vの電圧では、オームの法則から、100/1500≒67mA の電流が体内に流れてビリビリ感じるのですが、20mA以上の電流では「死亡する」という値ですから、ほとんどの場合の「ビリビリ」だけで済んでいるのは、接触状態などで抵抗が高くなっていて、20mAも流れていないということです。
ともかく、20V・20mA以上は危険だといわれています。
この、「開いている回路」の電圧については、プルアップやプルダウンのための電圧でも出てきますので、しっかりとアタマに入れておきましょう。
電流が流れると、はじめて「抵抗」が効いてくる
閉じた回路の②では、電流が流れて、抵抗器の役割の 電圧降下と電流制限が働いている ことが分かります。
4.95Vの電圧は、2つの抵抗器で順番に電圧降下をしていくと同時に、「直列につながれた回路では、回路内に『同じ電流』が流れる」ということも、図の数字で分かりますし(実はこれは、キルヒホッフの法則の関連です)、全体で298Ωの抵抗値ですから、オームの法則(たとえば、電圧=電流x抵抗)から、電流=4.95/298≒0.0166(=16.7mA)の電流が回路全体に流れる … ということも分かります。
また、199Ωの抵抗は、199/298なので、全体の2/3の電圧降下があることもわかりますね。
つまり、電流の大きさを変えるには、抵抗の値を変えればいいし、電圧を変えたいのなら、抵抗を複数にして、その「比」を変えればいいということです。
それを踏まえて、そこで次のページの「電圧調整器」を作ろう … と思いついたのですが、これは、結構便利に使えますので、自分なりのものを作ってみてください。
誤差については … ここでは、深く考えないことにします
さて、ここでは実測値16.2mAでした。しかし、計算値は16.7です。
計算値との誤差がありますが、ただ、これを深堀りするのは「厄介」だ… ということにして、深入りしないということにします。
例えば、やってみるとわかるのですが、抵抗を手で温めても、測定し直しても数値が変わりますし、テスターのレンジを変えても値が変わります。
もちろん、精度や有効数字でツメていくこともできます。 しかし、この記事では、(アバウトですが)「測ったものを信用する」ということでいいと思っています。(次のページでも触れています)
ともかく、テスターとオームの法則は正しい … としておいて、嫌な数字になっているのなら、その時に考える … ということでやっていきます。
市販の抵抗値は飛び飛びしかありませんが…

市販の抵抗器セットの例
市販の抵抗器は飛び飛びの値のものしかありませんので、近い値の抵抗器を無理やり使うことがしばしば起こります。
そうすると、計算した電流や電圧と違ってきますが、趣味の電子工作では、これでOKとする場合がよく出てきます。
もちろん、抵抗の合成で、計算値の抵抗に近づける方法もいいですし、小電力なら、半固定抵抗なども便利ですが、このようなアバウトなものにも慣れていく必要がある … ということでも大きな問題はでないのですが、具体例は、その都度本文で書いています。

→(PR)Amazonの抵抗セットのページにリンク。販売されている商品を見ておくのも参考になります
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小さい抵抗器は熱くなりやすい
このHPで使う抵抗器のほとんどは、このような1/8W型(=0.125W)などの小さな抵抗器です。
電力(ワット)は電圧x電流 ですから、5Vで25mA(0.025A)の電流を流すと 5x0.025=0.125W なので、こんな小さなでん両腕も、触れると抵抗器が熱くなっています。
抵抗器は容量の1/2~1/3以内の電力で使うのが推奨されます。
つまり、小さな抵抗器では、いろいろな実験がしにくいのですが、このHPではその都度組み付ける「実験回路」なので、小さな抵抗器で(気を使いながら)それ以上の電流であっても短時間使用しています。
でも、これは危険なことで、「電流と熱」には、常時意識していないといけません。
抵抗器に触れて、熱くないかどうかを確かめるのもいいのですし、計算するとわかりますね。
このように、1/8Wの小さな抵抗器を常用するので、常に電流値を意識しておくのが無難です。
(来歴)R8年2月WP記事 R8.9月記事分離

