楽しく遊ぶための初心者にもわかる電子工作のヒント:LED
同じLEDでも、色の違いやメーカーの違いでLEDの特性や光り方が違うことを実験で確かめました。単独使用では問題ないのですが、同時点灯させるときに電流量を調整する場合も出てくるかもしれませんね。           

LEDは色によっても特性が違い、明るさも違う

同時に購入した色違いのLEDを並列つなぎで同時に点灯させると輝き方が違っています。

どうも、製品ごと(LEDの色など)で特性が違っているようで、それを確かめてみました。

例えば、5Vの電源を用いて、200Ωの抵抗を介して15mA程度の電流が流れる仮定でいろいろな色のLEDを点灯させると、色ごとに光り方が違ってしまうので、多色のLEDでディスプレーを作る場合は、同じ程度に光らせるための工夫が必要になるかもしれません。

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LEDの色が違うと電流の流れやすさが違っている

下は2Vタイプの色の違う砲弾型の4種類x各2個のLEDを並列につないで、色によって光り方が違うということを見ています。

5Vの電源に100Ωの抵抗器を使って、全電流量30mAを流して点灯させていますが、電流の流れやすいLEDが明るく点灯しています。

点灯状態

右側のLEDに電流をとられて、左側には十分な電流が行きわたっていないようです。

この例では、赤系統のものは明るく、黄色、緑色はほとんど発光していない状態ですが、下のメーカーの例にあるように、製品によってもメーカーによっても他生の違いはあるようですが、「色が違うと特性が違う」ようです。

いろいろな実験して確かめると、どんなLEDでも、1mA程度電流が流れると光っていることが確認できます。 上の実験の場合でも、一番電流が流れにくい緑色のLEDも点灯しているのですが、全部のLEDに等分に電流が配分されていないようです。

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メーカーのデータシートがあればいいのですが

汎用品のLEDを購入しても、ほとんどの場合はミルシートや特性表示がないものも多いので、事前の対応も難しいのですが、データシートのあるメーカーの例を見ると、同じ形状の砲弾型LEDでも、製品の色のよって光度の違いがあることが示されています。

 (注)上で実験した明るさの程度と違う数値のようですが、色が違うと明るさが違うというところだけをみておいてください。

 

つまり、色の違う同種のLEDを同じ電圧で点灯させる場合は、個々の特性の違いなどで、光り方が変わるということを知っておく必要があります。


LEDに同じ電流量を流せば同じ程度の発光になる

上の実験はLEDによって電流の流れ方が違うことを見たものですが、それぞれに同じ電流を流すとどのようになるのかを実験してみました。

そうすると、流れる電流が同じなら、色の違う製品でも、発光は同じ程度ということがわかりました。

この実験では、色の違う同じ2VタイプのLEDに同じ電流量(ここでは15mA )が流れるように、半固定抵抗器を使って発光させています。

点灯状態3

色の違いによる見え方の違いはあるのですが、光っている部分は同じ程度になっています。

つまり、この実験は、流れる電流値を調節してやれば見え方を調節できるということです。 

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調べてみると、製品の光り方(明るさや電流量)はバラバラ

手持ちのLEDで、加える電圧と電流値の関係を調べると、全部がバラバラでした。

通常のパイロットランプや表示器の用途のように、LED1個を点滅させる場合は適当な電流(たとえがば15mA)が流れるようにすればそれで問題は起こらないのですが、電飾のように、いろいろな色のLEDを数個まとめて付ける場合には、明るさが極端に違えば思ったように見えない可能性があるので調べてみました。

ここでは手持ちの5mmと3mmの砲弾型2V普通タイプのLED8種類について、制限抵抗器を使わずに、いろいろな電圧を加えた時の電流量をプロットしたのが下のグラフです。

このように、結果は、色によってもメーカー、商品によっても、電圧とLEDに流れる電流量はまちまちでした。

砲弾型普通タイプのLEDは10mA(~15mA)程度で使用するのが一般的ですが、制限抵抗がなければ、同じ2Vを加えた場合は、4mA~37mA もの差があり、もちろん明るさも違います。

さらに、砲弾ボディーの色で見え方の違いもあるので、「こうすればいい」という方法はわからないのですが、いろいろなLEDをつかって点灯させる「電飾」などを作ろうとすると、見た目の明るさを合わせるための調整が必要になってくることを想定しておいたほうがよさそうですね。

ここでは詳細に触れませんが、外観が同じタイプのLEDであっても、メーカーや色で輝き方が違うということを知っておくといいでしょう。


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