楽しく遊ぶための初心者にもわかる電子工作のヒント

コンデンサマイクを試すためにミニアンプを作ってみました

安価で高音質のエレクトレットコンデンサマイクの使いかたを試してみようと、できるだけ簡単に作れるアンプを作りました。

オーディオアンプといえば、大変難しそうですが、実験用としてもいろいろな場面で使えるように、LM386BDというオーディオアンプ用のICを使って、エレクトレットコンデンサマイクを使って音を出してみます。

部品数も少なくて、音を改良するためのヒントがメーカーのデータシートに掲載されているICなので、それを参考に、いろいろ回路をさわってみるのも面白いことですので、ここでは、メーカーのデータシートを活用して、ユニバーサル基板に回路を組んで、エレクトレットコンデンサマイクの音をスピーカーから出してみようと思います。


エレクトレットコンデンサマイク(ECM)を使ってみる

エレクトレットコンデンサーマイク(ECM)

このマイクは直径が5mm程度の小さなもので、他にもいろいろな製品が販売されていますが、これは、最安価帯のものです。

もちろん、こんなに小さくても安くても、非常に周波数特性がよい優れものです。



このECMは、ダイナミックマイクロホンと違って、外部から電源を加えてやる必要があります。

今回は、後で自作するアンプは9Vの乾電池(006P)で使えるように、電源を9Vにすることにして、マイク回路は、メーカー:SPL社のデータシート(下の抜粋)にあるように、電流制限用の抵抗と直流を遮断するコンデンサを付けた回路にすればうまくいきそうな感じです。

このマイクのデータシートにある回路図には、詳細が書かれていません。

仕様は、電源は1.1~10V、電流は0.5mA以下で使用すればいいので、電流制限用の抵抗値は、オームの法則から、 R=9V/0.005A=1800Ω 以上のものを用いれば良さそうです。

ここでは、手元にある10kΩにしましたが、少々抵抗値が大きくても、0.5mA以上確保できればECMは問題なさそうですが、3-5kΩ程度がいいでしょう。

直流阻止用のコンデンサの値もデータシートに書いていません。 

ともかく、カットオフ周波数の計算式、1/2π・R・Fs (Rはアンプの入力インピーダンス、Fsは最低共振周波数) を使って、 Fs100,R100k として計算すると 0.015μF程度 になりました。 そんなに「嘘っぽい」値ではなさそうなので、とりあえず、下のような回路にしてみました。 

この計算式も適当に用いたのですが、使用してみて、特に問題はないので、今は、これでいい・・・としておきます。

今回のECM用の回路



ECMメーカーの SPL社のXCM6035 のデータシートがWEBで公開されていますので、まず最初にそれを御覧いただくといいでしょう。 以下が抜粋です。

データシートの例

このマイクは他にも使う用途を考えていて、下の写真のように、抵抗を2つつけて、さらに足配線をつけていますが、本来、このようなむき出しの配線はノイズを拾いやすいのでおすすめしません。

できれば、金属パイプの中に入れてアースして、持ち手部分もしっかりと絶縁する・・・などをしたほうがいいのですが、今回は、アンプの出力がそんなに大きくなく、さらに試験回路なので、このようないい加減な配線で使ってみても、ノイズが気になることもありませんでしたが、このあたりの工作は、しっかりとしておくのがいいでしょう。

今回使った結線


アンプ用ICは NJM386BD を使います

  

新日本無線(JRC)さんが製造している8ピンの小さなICで、1つ100円までの安価なものです。 安価なICですが、『音がいい』と定評があるICです。

NJM386のピン配置図(JRCさんのデータシートより)

公開されているデータシートでは、電源が4-18Vで作動し、20-200倍の電圧増幅度で、出力トランスなしに0.8W程度の出力が得られるようですので、組み立てたアンプを卓上においても気軽に使えそうです。

まず作動させるまで進めてみて、その後に、データシートの記事を参考に、音や出力のレベルアップにチャレンジしようと思います。 

データシートには、ゲインが20倍(26dB)と46dB(200倍)の標準回路図の他に、回路中の部品の推奨値や注意事項が書かれています。 また、自分でアレンジすることもできるポイントが解説されています。 このあたりのサービスは、さすが日本のメーカーですね。


データシートには様々なヒントが書かれています

ここでは、データシートにある標準的な回路図に若干アレンジを加えて、ユニバーサル基板に回路を作っています。

データシートには、下のような回路と、外付け部品の仕様についてのヒントが書かれています。 私はこれを参考に、大幅にアレンジしました。

NJM386Bのデータシートにある回路図データシートの回路図

これを私は、(手元にある部品が同じものがなかったこともあるのですが) 下のような回路にしました。

今回の回路

乾電池を使用するつもりですので、入力部のパスコンはつけていません。 また、10kΩのボリュームは本来はAカーブが良さそうなのですが、Bカーブしか手持ちがなかったので、それで代用している・・・など、いろいろなところを変更していますので、データシートの回路図や参考事項もあわせて確認ください。

コンデンサ類は大きくしています。 データシートでは220μFとなっている電解コンデンサを 470μF にするなど、音を良くしようとすると、余裕のあるものを使うのがいいでしょうし、コンデンサ類は高品質のオーディオ用を使うと格段に音が変わるとされていますので、このあたりも、いずれテストしてアレンジしてみようと思っています。

その他も、データシートの数値と変えているところがあります。 0.01μF+10Ω は「必ず必要」とあるのですが、ちょっと数値が変わっても動作しています。

オシロスコープで確認したのですが、変な発振もしていない様子ので、この状態で使用したいと思います。

まだ改良の余地があります。 最低限で電源スイッチもつけたほうが良さそうですし、基盤にプラスチックネジをつけて安定するようにしましたが、100円ショップで適当なケースを見繕うのもいいかもしれない・・・というように、作ったあとでも、さらに改良したくなるのも楽しみの一つでしょう。

ユニバーサル基板に配線

裏面の様子

基盤の裏を見ますと、けっして整然としているとは言いにくいのですが、この状態で「変な発振」は起きていないし、ノイズもないようですので、「これでよし」としました。

先に作った「マイク回路」をつなぐと、正常に声が出力されています。 

ボリュームを一杯に回すと、かすかなノイズはあるのですが、気になるほどではありません。

しかし、音を大きくしたい場合は、シールドなどでのノイズ対策が必要になるでしょう。

完成状態

音質については、ありあわせの100円程度で購入した小さなスピーカーですので、「音がよい」とは言えませんが、少しマシなスピーカを箱に入れてやると、そこそこの音で聞こえるはずですので、これは、後日確かめる予定にしています。

発振器出力をアンプに入力

このアンプで、以前に自作したNE555(タイマーIC)を使った方形波発振器をつないでみると、うまく発振音が再生されました。 このようなアンプを作っておくと、ちょっとした音を確認したい場合にも役立つでしょう。

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なお、今回感心したことなのですが、データシートには、いろいろ役に立つことが書かれており、それをもとにアレンジすれば、比較的簡単に、自分なりのオリジナルなものが作れます。 そういう楽しみ方もありますね。

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(来歴)R2.8 記事作成.様式変更2カラムに   最終R3.10に見直し
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電子工作記事の目次

最小限必要なことのおさらい(1-1)

最小限必要なことのおさらい(1-2)

電子工作に使う電源のいろいろ(1-3)

最小限 必要な準備をしましょう

LEDで遊んでみよう

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7セグLEDをアナログ的に使う

バータイプLEDを使ってみる

ろーそくICとはどんなものなのでしょうか

モーターを使って遊んでみよう

DCモーターの回転数を変えてみる

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モータードライバーNJU7386を使ってみる

電子工作に使えそうなバイポーラトランジスタ

バイポーラトランジスタの互換性を見てみよう

バイポーラトランジスタのダーリントン接続

電界効果トランジスタFETの基礎

発振によってBEEP音を出してみよう

マルチバイブレータでLED点滅

その他の発振回路:少部品で確実に発振する回路

CdSセルを使ってみよう

電子工作に使えそうなスイッチ類

メカニカルリレーを使った自己保持回路

磁気に反応するホールICを使ってみる

磁気センサの「磁気抵抗素子」

メロディーICを使ってみましょう

サーミスタと温度センサICを紹介します

光を利用する発光受光素子

フォトインタラプタとフォトリフレクタ

オペアンプの使い方(1)オペアンプと電源

オペアンプの使い方(2)コンパレータ

オペアンプの増幅回路

オペアンプの増幅(2)

オペアンプを使った発振回路

タイマーIC NE555を使って見よう

タイマーIC「555」を使い倒そう 

コンデンサマイク用ミニアンプを試作

10進カウンタICとシフトレジスタIC

ボルテージディテクタ・リセットIC

バイナリカウンターを使ってみよう

テスターとオームの法則から始まる電子工作

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