楽しく遊ぶための初心者にもわかる電子工作のヒント

ミニデジタル電圧・電流計が使えるレベルか試してみた

AmazonやTemuのサイトで、下の写真のような 45mmx30mmサイズの小さなデジタル電圧・電流計がたくさん販売されています。 安価で、ちょっと便利に使えそうなので、購入しました。

安価で広く販売されているミニ電圧電流計

私はTemuのサイトで購入したのですが、1つあたり300円程度で、アマゾンでも同様のものが販売されています。

DiyStudio 3個 DC 4.5~30V駆動0.28"デジタル電圧計電流計LEDパネル取付け型、DC 100V 10A測定、2色画面電圧電流メーター シャント内蔵付き 逆接続保護 表示高精度0.01V 0.01A(赤と青のディスプレイ)

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仕様は、28Vまでの直流電源で作動し、Max100V、10Aまで測定できる・・・とあります。

私のやっている電子工作では、Max10V・1Aが測定できれば十分なのですが、mA測定できる、同タイプで同様に安価なミニ電圧電流計がなかったので、この電圧電流計が電子工作で使えるのかどうか・・・を確認しました。


2個の計器を小さなケースに組み付けました

電子工作の検討段階では、数か所の電圧を測りたい場面も多いので、電圧電流が同時に測定できると便利だと思い、2個セットで約600円程度と安価なので、今回は、Temuのサイトで購入しました。

組み付けた外観 組み付けた状態です。

作動用の電源は、5VのUSB電源を使い、電子血圧計のケースを利用して、はんだごてで熱を加えて穴を開けて、計器などを取り付けて配線をしました。

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計器に合う穴を開けて、押し込むと固定できます

端子は、10個の独立した端子がついた「プッシュターミナル端子(100円程度)」を、瞬間接着剤で固定して、電圧x2、電流x2に加えて、5V電圧を取り出せるようにしています。

プッシュターミナル端子を使った取り出し端子10Pプッシュターミナル端子

トリセツなどは何も付属していません

送られてきた品物には、計器本体と、接続コードが入っているだけで、トリセツも案内などの文書は何もありません。

配線の仕方は、購入したページにある配線図を利用すれば問題はありません。 組付けも、難しくはありません。

回路図の例 購入ページにあった配線図(抜粋)

ここでは5Vを加えて使いますが、通電すると、0.0V 0.00Aと表示がでて、問題なく作動します。

1つの計器で、電圧と電流が独立しているので、個別または同時に計測できるようになっています。

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1つの計器に不具合がありました

点灯させてみると、片方の計器の表示がおかしく、天地逆にパネルが取り付けられており、さらに、数値は 0.0V ではなく、0.2V の表示になっていました。

これらは、簡単に修正できます。  

パネルは、単純な組み立てミスのようで、はめ込みになっている「前面パネル」の「つめ」を外して、正規の位置に直せばOKです。

また、示度の違いは、下の写真にある、裏面のネジを回すことで、値の調整ができます。

ともかく、0.0Vが表示するように、ネジを回して調整すれば問題ありません。

微調整ネジで調整できる

変な形状のネジですが、小さいマイナスドライバーで回すことができますので、Vの表示を見ながら、0.0になるように調節します。

計器の精度の確認は別にやったのですが、電圧については、使用する0V~20V程度だけの確認ですが、0.1V以内の誤差で、安価ですが、うまく作られています。 

点灯させた様子 無事に、正しく点灯。

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精度:電圧はOK。しかし電流計は使いにくい

精度については、可変の定電圧電源とテスターを使って確認しました。

私が、電子工作に使う範囲なので、0~20Vの電圧と、250mA以下の電流で使うものと考えて、電流は、負荷に3Wの抵抗器を用いて、10mA~250mA程度の電流を流して測定したのですが、100mA以上では、抵抗器が熱を持つので、しっかりとした試験ではありません。

テスターと計器の示度を見たのですが、電流計は、1A以下では不正確で、mA計としては、使えるレベルではありませんでした。

電流値では、100mA以下の電流では、表示がゼロのままで、表示しません。 そして、電流が、0.1A(100mA)を超えて、ようやく、全く不正確な数字が表示されます。 しかし、その表示値はでたらめです。

そして、200mAを超えた電流で、0.1Aレベルで、±0.1A程度の誤差で精度で表示されています。 つまり、アンペア単位の確からしさしかありませんから、0.1Aの桁以下の精度は、全く信用できません。

もちろん、10A用の計器ですので、mAの精度は期待するのが無茶でしょう。

念のために、電源電圧が、USB電源の「5V」だったので、一応、12Vで作動させてみたのですが、やはり、精度は変わらなかったので、私は、「電流計」として使うのを断念しました。

そこで、写真のように、「A」部分をテープで覆って、見えないようにし、ターミナル端子も、封印して、2つの「電圧計」として使うようにしました。


電子工作で使うのなら、「電圧計」だけのものが良さそう

少し欲張って、安価な電圧電流計が使えそうなのかどうかを試したのですが、アマゾンやTemuには、同じような、安価な電圧計だけの計器が販売されていますので、1A以下の電子工作に使うのであれば、不正確な電流計は不要・・・と割り切って、電圧計だけのものを購入するのが使いやすいでしょう。

ミニ電圧計の例

商品写真で見ると、左の電圧計は、使われているパッケージが、私が購入した「電圧電流計」と同じですから、きっと、精度も使えるレベルにあるでしょうし、右のものは、一回りコンパクトです。

ともかく、こんなに安くて、コンパクトですので、使ってみる値打ちはありそうな製品でしょう。

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(来歴)R5.11 記事作成  最終R6.1月に確認
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